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◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆   反抗期   ◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
 
 『 シンを叩く 』

 事の発端はお盆休みもそろそろ終わりを迎える…という時。シンが食事を残したのでダンナが
 『ほら もうちょっと残ってるよ 食べな…』とご飯を指さした時、ダンナの手に噛みつきました。
 今までも 何でかわからないですが こういう行動は時々みせてはいたので声に出しては
 怒ってはいたものの、はっきりとした態度はとっていなかった私たち。

 リンクの中にある甲斐犬のサイトで 「日本犬のしつけ」に対して色々と勉強しました。その中で
 反抗的な態度をとってきた時 いつも叩く…という体罰はいけないけれど『例外的に体罰を
 与える』事も必要…という事を知り、そういう時が来たら…その手を使おうと思っていました。
 なのでダンナは数回繰り返されたシンの姿に この日、初めてシンを叩きました。本当は
 犬がびっくりしてこの人には勝てない…と思える様に叩くらしいですがダンナはシンの
 かわいさにおもいっきり!ではなく、ちょっと手加減をしてしまったのでしょう。シンは余計に興奮し、
 ギャンギャン吠え、向かっていきました。

 それからの数日。ダンナが帰宅すると いつもの様にとっても喜んだり、一緒に遊んだりするくせに
 自分が眠くなったり 落ち着いている時 叩かれた事を思い出すのでしょうか…ダンナの手を見ると
 目で動きを追ったり…逆に新聞を取ろうと手を動かすと、急に飛びかかって 噛もうとしたり…
 ものすごく反抗的なシンに。やっぱり叩いたことは逆効果だった様に思え なんだか落ち込みました。
 
 それに 今まで寝ている時に触っても 全く平気だったのに 私がなでようとすると
 ウーーーーと鼻にシワを寄せて威嚇したり…。とにかくシンもピリピリしている日が続き。
 自分たちが悪かったんだろう…と反省したためか シンの様子を伺いながら『シン大丈夫だよ…
 もう叩かない 怖くない怖くない…』と言い聞かせ…。そんな事が1週間続きました。



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 『押さえ込み…』

 でも1週間たっても どうにも反抗的な態度はかわらず 落ち着いている時にちょっとでも触ろうとすると
 ものすごい顔で怒るシンに 反抗期はますますエスカレートして行くように思え…。これじゃいけない
 なめられてるのかも!とシンが威嚇して 噛みつこうとした瞬間、私は行動に出ました。
 叩くことは絶対にいけない…と心に誓っていたので、とっさにシンを仰向けにして 上に乗っかり 体を
 がっしりと押さえ、身動き、抵抗できない様に。もちろんものすごい形相でシンは抵抗。私自身も
 かなり興奮して自分で震えていたと思います。でもそのまま続行するとシンは抵抗をやめ 目をそらし…
 からだの力も抜け。その間、『ダメなんだよ!』と何度も言いしばらく そのままでいました。

 その後、別に私の手を怖がったり おびえている…という姿はなかったで 犬の世界では 服従したら
 おなかをみせる…という行動がある様に 叩くよりは はるかこの方法がよかったのかな〜?と。…で、
 ダンナが帰宅したら その事を報告。ダンナも次にシンが反抗したらそれをやってみるか…と決意して
 いました。

 そして夜。ダンナもその行動に出て シンはおとなしくなり…。ホッとしたのもつかの間。
 部屋にエアコンを入れる為、玄関で涼んでいたシンをリビングに呼びに行った時 また怒って
 私に噛みつきました。押さえつけられるもの3回目ともあるのか 朝よりも抵抗がすごく!
 私の手の甲には 犬歯がささった後が残り内出血した様な 打ち身の様な痛みも ありました。
 (幸い血は出なかった…)…で、この時は 前回より更に長く押さえつけていました。

 次の土曜の朝。またもやダンナに噛みつこうとし、押さえつけしようとしたとき ダンナと私 計3回の事が
 あったからでしょう 更に今までにない最大の力で抵抗し暴れたシン。その抵抗は前夜の私の時よりも
 また更にひどく。私の時にあの抵抗だったら私は負けていたかも…と思うほど。結局 最大の力を
 出しても勝てなかったシンは諦めたかの様に 体から力は抜け、シッポはへにゃ…と床に落ちていました。
 でも押さえつけるまでの短い時間にダンナは運悪く噛まれ、流血…。


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 『獣医さんに相談』

 それでも 自分達のした行動に はたして これでよかったんだろうか?虐待している?
 それともシンの性格をねじ曲げてしまう事になってる?と不安になりました。
 ちょうどこの日は病院へ行くことにしていた日。なので 私たちの行動がよかったのか 悪かったのか
 獣医さんに色々相談してみる事にしました。

 先生はとても正直です。へんにしったかぶりせずに話してくれます。その話しによると
 獣医学の世界でも 犬のしつけの世界でも 日本はなんでもアメリカ式の真似だとか…でもそれは洋犬に
 だけ当てはまることで、日本犬に同じことをすると逆に飼い主に心を開かなくなり 心を閉ざす…とか。
 「だから難しいんです…ましては僕自身、日本犬を飼った事がないから なんとも言えないのですが…」と。
 話してくれました。…で家でしてみた事はよかったのか?聞いてみました。

 すると『それができるんですかーー!だったら それでいいんです!』 『押さえつけて
 おとなしくなるのなら信頼関係ができている証拠ですから! それなら きっとあと少しで大丈夫に
 なると思いますよ頑張ってください…』『いや〜でも それできるんですか〜(感心している感じ)』と
 
興奮していました。 

 たぶん先生は
我が家はシンをめちゃくちゃ かわいがっているだけの家と思っていた様です。
 そして聞くところによると 反抗してきた時にそういう態度を見せる事ができずに 柴犬の反抗に
 手を焼きつつ噛まれながらも かわいいかわいい…と飼っている人が患者さんの中に
 たくさんいるそうですから。(それはそれで かわいがってもらっているのだからいいのでしょうが。)
 結局の所 私たちの行動でよかった…と言われ本当にホッとしました。誰かに そう言って
 もらわないと シンのためによかったのか?迷い、そして見えない先に不安を感じていたのですから。



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 『クリクリお目め』

 その日の午後はおとなしかったシン。もっともお散歩はいつもと変わらず元気元気でしたけど。
 そして日曜になり金曜〜土曜まで続いた 私たちの闘いも、ダンナも私も2回戦止まり。
 どうなるんだろう〜?もう1回ぐらいあるのかな〜?なんて思っていたら 今日になってもシンの反抗は
 見られず 逆にここ最近なかった様に思えるかわいい クリクリお目めで私たちの目をじーーーーっと
 みつめ。いやーーー シンちゃん かわいいいっ♪
 
 日記にも書きましたが シンの目の表情の違いには本当に驚いています。きっとシンも自分が
 リーダーにのし上がろうとしてピリピリしていたんだろうな〜。そのストレスから解放されて 3番手に
 なった事で 安心感がでてきたのかもしれない。一日を通して全くと言っていいほど うなったり
 威嚇したり、手を気にしたりする事なく穏やかに過ごしていました。
 
なのでシンの反抗期は1週間で終わった様です。




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2003年8月 シン生後6ヶ月…

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